飼い犬 アドヴァンス 最終回 の予定です。
昨日の「飼い犬 アドヴァンス その7」で、アドヴァンスが他の犬と2m以内であってもすれ違いであれば、殆んど問題なくなったというところまでお伝えしました。
その後は、ドッグランのフェンスの外でトレーニングをさせました。
まずはドッグランの外でフェンスから1m程度離れた場所でフェンスに背を向けて座らせて落ち着いていられるようにしました。
ドッグランの犬が時々フェンスの近くを走ったり、吠えたりします。この時がトレーニングのチャンスになります。初めは気になって立ち上がろうとしていました。ですので、とりあえずは、フードを継続的に食べさせ続けました。そうこうするうちに犬がやって来ても振り返る程度までになりました。そして犬が近づいてきた時だけフードをあげることにしました。
次はフェンスから1m程度のところでアドヴァンスをドッグランに向けて座らせました。刺激が強すぎて失敗。
フェンスに対して横向きに座らせてのトレーニングに変更しました。犬が来たらおやつをあげる。その次は犬がきたら「アドヴァンス」と呼んでアテンションを取れたらおやつをあげる。立ち上がるようなことがない程度になった時にフェンスの方向に向かせました。
この時、私はアドヴァンスの真横に付いて制御。相手の犬が吠えまくるような状況や勢いよく走ってくると反応してしまいますが、普通に近づいてきてくれれば座っていられるようになりました。状況を見て私はアドヴァンスの後方に移動して待ちます、犬が最接近したところで呼び戻しをするようにしました。
これもほぼできるようになったころ、ドッグランに入れるのでは?と思いました。
私が読んだ本のひとつに、社会化せずに育った犬が他の犬と接触できるようになるのはとても稀なケースであると書いてあったので、自分の納得できるコントロールができるようになれば、良しとするつもりではいました。
一方でシーザーミランは、ほとんどの問題犬といわれる犬を他の犬と交流できる状況にしていますよね。
状況さえ整えれば、アドヴァンスも他の犬と交流を持てる可能性はあると考えていました。
平日のドッグランには、休日に比べてそれなりに社会化された犬の割合が高いので、平日を選んでドッグランに行くことにしました。
ドッグランに入る前には他の犬をチェック、入ってからも、新たにやって来る犬をチェックすることが必要です。
アドヴァンスを入口前で落ち着かせていると、犬が集まってきました。フェンスの外でのトレーニングをやっていたので、わりと短時間で落ち着いてくれました。
アドヴァンスをドッグランにいれました。他の犬が匂いを嗅ごうとアドヴァンスに寄ってきます。動こうとするアドヴァンスを立たせた状態で押えました。匂いを嗅いでもらった後に、近くにいた犬の匂いをアドヴァンスにしつこくならない程度に嗅がせました。しばらく落ち着くまではリードを付けたままにしました。
リードをとりました。その時、アドヴァンスの近くにウイペットがいました。アドヴァンスは、ウイペットを追いかけました。追いつくわけがないからと見ていました。ドッグランを3周程するとアドヴァンスは疲れてきてパワーダウン。ウイペットのおかげですね。
パワーダウンはしていても、さすがアドバンス、新しくドッグランに入ってきたジャーマンシェパード2頭の匂いをしつこく嗅いでいました。
ついに、シェパード1頭から怒られ、尾っぽを股に入れて情けない姿で逃げていました。3回程怒られていましたね。
叱られて、疲れたアドヴァンスはみんなから離れたところで伏せて休んでいました。
最初にウイペットがアドヴァンスをパワーダウンさせてくれて、次にジャーマンシェパードがしっかりとルール違反を叱ってくれました。素晴らしい犬達の連携によってアドヴァンスのドッグランにおけるトレーニング1回目は大成功に終わりました。
2回目はホワイトシェパード2頭のうちの1頭が、叱ってくれました。アドヴァンスは、新しくドッグランに入ってきた犬に対して、初めて弧を描くように近づいて行きました。
徐々に慣れてきたようです。
私が出張トレーナーとして初めから自信を持って、やれたのはアドヴァンスのおかげだと思っています。
ですからアドヴァンスは、私をドッグトレーナーにする為に生まれてきたのでは?と思ってしまうのです。
社会性のないアドヴァンスにしてしまったのは私の責任です。そこからアドヴァンスを変えていくにあたってさまざまなことで悩み、学び、トレーニングを行いました。結果的にはアドヴァンスで実験してしまったわけです。
本当にアドヴァンスには感謝しています。
飼い犬 アドヴァンスは終了します。
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